<イベントレポート>異なる軌道が交差するクロスジャンルLTイベント「Orbit Base #1」を開催しました!

「Orbit(軌道) Base(基地)」には、”普段は別々の軌道を描いている人たちが、交差する場所”という意味が込められています。

AIを共通言語に、DX・スタートアップ・エンジニア・クリエイターなど、さまざまな分野で挑戦している人たちが集まるイベントです。

登壇者のLT(ライトニングトーク、5分〜10分程度の短時間プレゼン)を聞いた後は、参加者同士でゆるく交流できる時間もあり、分野を越えた出会いや会話が生まれる場になっています。今回は、記念すべき第1回の様子をレポートでお届けします!

イベント概要

Orbit Base #1

日時:2026年4月21日(火) 19:00〜21:00

会場:エンジニアカフェ(福岡市赤煉瓦文化館)
主催:福岡DXコミュニティ公益財団法人九州先端科学技術研究所

会場のエンジニアカフェは、国の重要文化財である赤煉瓦文化館内にあります!
(ちなみにこの趣ある建築物は、東京駅を手がけた建築家・辰野金吾の設計です)

参加者は20名を超える盛況ぶりで、大変な賑わいでした!
イベントの最初は、3〜4人のグループに分かれて「今日期待していること」などを語り合うアイスブレイクが行われ、
冒頭から会場は大いに盛り上がりました。

いよいよ、LTイベントがスタート! 登壇者5名が、それぞれ持ち時間10分で登壇。AIを共通言語に、自由なテーマで発表しました。

ハルシネーションを設計で防ぐ

トップバッターは、石垣尚紀さん(エンジニア)

SIerからWeb系を経て独立し、現在は株式会社ゼロイチハッカーの代表取締役を務める、現役のソフトウェアエンジニア。15年以上のエンジニア歴をお持ちで、技術相談から開発実装まで幅広く対応されています!

石垣さんが語ったのは、AI活用で避けて通れないハルシネーション(幻覚、もっともらしい嘘)について。AIにすべてを任せるのではなく、AIに生成させる部分と、数式やルールで検証する部分を分けて設計することで、回答の精度を高めるアプローチが紹介されました。

具体例として挙げられたのが、建築図面作成におけるAI活用です。単にAIで画像を生成するのではなく、CAD(設計ツール)の座標情報をAIに扱わせることで、図面として成立しているかを数学的な制約によって確認していきます。

「生成はAIに任せ、検証は数学的な制約で行う」という組み合わせによって、100%に近い精度を目指しています。

AIの答えをそのまま信じるのではなく、その妥当性を泥臭く棚卸して判断することに人間の役割がある、という視点が印象に残りました。

自分の業務課題は、自分にしかわからない

2人目は、鶴田克英さん(プロダクトマネージャー)

フリーランスのプログラマー、データエンジニアという経歴で、現在は福岡発のSaaS企業である株式会社ヌーラボで、プロダクトマネージャーとして活躍されています!

鶴田さんのお話は、「自分の業務課題は自分にしかわからない」という視点からのAI活用。プロダクトマネージャーとして日々向き合う課題を、AIで解決していく”AI駆動開発”の考え方が紹介されました。

「自分の業務を一番理解し、要件定義できるのは自分である」という前提で、AIを活用した開発フレームワーク「BMAD(Breakthrough Method for Agile AI-driven Development)」を解説。

まだ作りたいものが明確に固まっていない段階でも、アイデアの整理や要件の洗い出しをAIと進めながら、開発の土台をつくっていく考え方です。

【具体的な事例】
・AIでペルソナを設定し、ユーザーインタビューをシミュレーション
・議事録からドキュメントを自動更新する仕組みづくり
・Slack通知などの情報を交通整理し、作業のボトルネックを解消

このフレームワークとツールを組み合わせ、2〜3ヶ月で約10個のプロトタイプを作成したとのこと。アイデアを素早く形にしていく実践例として、そのスピード感に驚きの声が上がっていました。

DXのXから始める、CRM導入プロジェクト

3人目は、上野正貴さん(情報システム室)

創業37年の総合不動産企業 株式会社ネクステップ(本社:福岡県那珂川市)で、社内の情報システムとDX推進を一手に担当されています!

上野さんのテーマは、DX推進の”最初の一歩”について。不動産企業でCRM(顧客管理システム)導入プロジェクトを進める中、単なるツール導入ではなく、まず「何のために使うのか」を整理する重要性が語られました。

ツール導入の際は、「どのツールを入れるか」に目が向きがちですが、上野さんが大事にしているのは、その前段階。「何のために使うのか」「どのデータをどう活かすのか」を整理し、社内で共通認識をつくることです。

今後目指しているのは、問い合わせに対応する「反響営業」から、顧客のライフステージ変化をデータで捉える「機会検知型営業」への転換。AIによるアクション提案なども視野に入れ、ツールを入れて終わりにしないDXの進め方が紹介されました。

Webを使わずに「玉名」へ

4人目は、三谷周平さん(DX関連)

株式会社パソナのDXテクノロジー本部に所属し、現在は出身地の埼玉と福岡で二拠点生活中。福岡に移住して感じたことや、その暮らしの気づきを綴る「博多ブログ」を発信しています!

三谷さんは、Googleマップ等を使わずに旅をする「Webを使わない旅」という体験から、AI時代における「過程の価値」について問いかけました。

AIで答えがすぐに得られる時代だからこそ、あえて効率を手放し、好奇心のままに動く。そんな実践として、熊本県玉名市の「つかさの湯」を目指した体験が紹介されました。 道中では地元の人と会話を重ねるなど、目的地にたどり着くまでの過程そのものを楽しむ様子が語られ、デジタルでは得られない「実体験の価値」や「好奇心の大切さ」を改めて感じました。

宇宙は遠い存在に見えるが、チャンスでもある

5人目は、入江展親さん(技術開発)

Jfp株式会社の常務取締役・技術開発部長で、福岡DXコミュニティのアンバサダーも務めていらっしゃいます。キャンプ好きで、日本オートキャンプ協会 九州支部の理事という肩書きも!

入江さんのお話は、宇宙ビジネスというスケールの大きなテーマでありながら、宇宙がグッと身近に感じられるものでした。

宇宙ビジネスは自分たちが住む世界とは一見無縁のように感じられますが、実際は衛星データなど無料で使えるものも多く、企業にとって新たな機会になり得るとのこと。

福岡で上場した宇宙スタートアップ企業「QPS研究所」や、福岡県が推進する「宇宙福岡食プロジェクト」など、地元の熱い取り組みも紹介され、地方から宇宙産業に関わる動きが広がっています。 DXやAIに宇宙技術をかけ合わせることで、地上の課題解決にも応用できる可能性がある。そんな未来の広がりを感じるセッションでした。

最後に登壇者全員が改めて挨拶し、記念撮影!

LTが終わった後も、会場では登壇者や参加者同士の交流が続き、最後まで熱量の高い時間となりました。

記念すべき第1回にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

「Orbit Base」は、毎月第3火曜日に開催予定です。エンジニアや開発、AI・DXに関わる方はもちろん、クリエイターや少し話を聞いてみたい方も大歓迎です。ぜひお気軽にご参加ください!

次回以降の申込はこちら

Orbit Base #2
2026年5月19日(火) 19:00〜21:00

Orbit Base #3
2026年6月16日(火) 19:00〜21:00

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